バスボート4ストロークエンジンオイルとギアオイルの交換 エンジンオイル編

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バスボート4ストロークエンジンオイルとギアオイルの交換 ~船外機エンジンオイル編~

前回はギアオイルの交換 について説明でしたが、今回はバスボート4ストエンジン(船外機)について一連の船外機エンジンオイル交換方法や作業内容を紹介させて頂きます。

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オイル排出準備。

オイルの受け皿を用意しドレンボルトを取り外します。ドレンを抜き取る前にマスキングなどで養生しておくと後の掃除も楽になるのでオススメです。

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ドレンボルトを取り外す。

取り外した際は一気にオイルが流出してくるので直接ボルトを手で解く場合、もたついて外すと手がベットべとに汚れちゃうのでが慣れない方はソケットにエクステンションを取り付けて解くと工具だけの汚れで済みます。

 

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オイルの状態をチェック。

ギアオイル編でも記載した通りオイル排出時には水やガソリンの混入、異物が無いかをオイルの色や臭い、味や舌触りで確認します。

        ※味や舌触りはジョークですよw

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オイルフィルターの取外し。
フィルターを交換する場合はフィルターレンチなどで取り外します。

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オイルフィルターの仕組み

オイルフィルターを取り外すと上写真のようになっていますが、ドーナツ状の窪みから汚れたオイルがフィルター内部を通過し真ん中のパイプ状になった部分へオイルフィルターで濾過されたオイルがポンプで送り込まれます。フィルターの内部には折り畳むように濾材が内蔵されておりそこを通過する際にオイルがきれいに濾過されるという単純な仕組みです。

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オイルフィルター交換のタイミング

一般的には乗用車などにはオイル交換2回ごとに一回交換する位が目安だと言われますが、実際はオイルの状態を確認オイルの汚れ具合等により交換するのがベストだと思います。

上記オイルフィルターの仕組み通り内部濾材が目詰まりを起おこした状態ですとフィルター通過経路内でスムーズにオイルが機関内に送られ難くくなったり油圧の上昇や始動時に一瞬油切れを起こしてしまう様なドライスタートを招く恐れもあるのでフィルター交換後1回目のオイル交換であっても汚れ具合は注視しフィルターの交換時期考慮した方が良いでしょう。

また、フィルターが完全に目詰まりしていたとしてもある一定の油圧が掛かった際には別経路を通り抜け機関内には注油されるフルフローの仕組みにはなっていますが、濾過されない時間が長いのは問題なので大体年に一度位のオイル交換頻度の方であればいっそのこと交換しておくことが望ましいでしょう。。

オイルフィルターの価格はメーカーや船外機の機種により異なりますが、1000~1500円程度です。

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オイルフィルターの取り付け

オイルフィルターの取り付け面にはゴム製のガスケットが付属しますが、フィルター取り付け時にはガスケットにエンジンオイルを薄く塗布しておくことによりガスケットの傷つき防止正常なトルクで締め付けすることを助けます。

また、余談ですが、液体や気体の漏れ防止に取り付けられているガスケットやパッキン。ほぼ同じ意味すが、呼び名の違いは可動部に使用されるのがパッキン無可動箇所に使用される物がガスケットと呼ぶそうです。。 そこ気にする人がどれだけいるかは不明ですが…w

またもう一点必ずしておいた方が良い事もあるのですが、こちらは任されている店舗にもよると思うので省略します。。

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エンジンオイル

当店ではスズキ純正指定のモチュールマーキュリー純正オイルから社外品高性能オイルペンゾイルワコーズ、ニューテック等のオイルを取り扱っておりオイルメーカーの営業の方々からも色々教わったりしますが、詳細となるとすごく難しく広範囲に至り記載してしまうとページがどこまで行くかも分からなくなるので止めておきます…。気になる方はググってみてください

メーカー指定マリン用オイル

一般的には鉱物油半化学合成油フルシンセティック100%化学合成油が使用されます。

自動車やバイク用のオイルなどでもよく目にする標記ですが、10(気温標記)W 30(左記標記温度粘度指数)などの標記でオールシーズン使用できるタイプのマルチグレードと呼ばれる低い気温での粘度指数が0Wの標記がない旧車などによく使用されるシングルグレードより安定したタイプのオイルが使用されます

SAE規格オイル粘度はスズキ船外機純正指定モチュール10W40やマーキュリー純正では10w-30の鉱物油ベラードやレーシングなどのメーカー純正では25w -50半合成油(部分合成)のマリン用のオイルが純正として販売されています。

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マリン用オイルと自動車のオイルの違い。

基本的な成分状は同じの様ですが、水上で使用されるマリン用と呼ばれるオイルには防錆作用や入水によるオイルの乳化を押さえる作用を持つ添加剤が通常より多く含まれています。

自動車に使用されているオイルは基本的には使用しない方がよいと言わなければいけないのかも知れませんが、マメに交換をする場合や淡水使用の場合は特に問題なく使用できると思っています。

現在まで当店でも問題があった事例は一度もありませんでした。海水での使用の場合は防錆は欠かせないのであまりおすすめはできませんが。。

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オイルの給油。

エンジン上部フィラーキャップを取外し給油を行います。スズキ船外機は特に多く入り150hp以上となると8Lも入ります

各メーカー船外機のオイル給油量は機関本体に記載されていることも多いのでそちらを参照してください。

オイルの入れ過ぎ。

オイルを入れすぎてしまった場合は必ずオイルは抜いて減らしてください

使用済みの廃油を抜くドレンからは大変なので上抜き用の器具を使いオイルレベルゲージ挿入口よりすると良いと思いますがその器具の手持ちや借りたりできない方は長~いストローで頑張って吸い取りましょう♥

それが無理な方はもう手をべとべとにしてでも下部のドレンより抜くしか方法はありません。。

オイル入れすぎの末路。

また、入れすぎてしまったオイルは少なからず燃費にも悪影響を及ぼし多く入れてしまったオイルが手伝いブローバイガスの気圧によりさらにクランクケース内のオイルやサンプパン内(オイルパン)のオイルにまで圧力を掛け油面を高揚させます

その後オイルは気圧に押し出されクランクケース内部の吸気につながる所から燃焼室へと吸入されてしまうことがあり、このエンジンオイルを吸い込んでしまうと完全燃焼しにくいオイルは燃え残り粘着性のあるオイル成分が燃焼室内やスパークプラグ、排気バルブに燃焼可能な異物までをも付着させ蓄積されると正常燃焼が出来なくなってしまいエンジン性能を低下させて行くこととなります。ガソリンと空気の混合気を圧縮し最適な点火タイミングでスパークプラグは点火されますが、その燃焼可能な異物が燃焼室にあることで、デトネーションと呼ばれる異常燃焼を引き起こしたりプラグの点火よりも前に爆発してしまうプレイグニッション現象を引き起こし早い段階での燃焼爆発を誘発してしまい最悪はエンジンブローを起こす可能性まであります。

またブローバイをエンジンに戻す経路上では燃焼ガスや空気が通る通路がありますが、オイルが通過することは通常なく漏れ防止の対応等はされていません漏対応されていない場所に圧力によりオイルが押し出されるとどうなるでしょう?…

そうです。。オイル漏れまで引き起こす可能性まであるのです。オイルの量は最後にエンジンを始動させた後にレベルゲージで確認できますが、ゲージの範囲内で有れば多すぎるよりは少し少なめの方が遙かにましなので心配余ったとしても攻めすぎないようにしてください♥

最後に。

過去に一度だけイージーミスで最後にオイルフィラーキャップを閉め忘れてエンジンを掛けてしまったこともありますが…

オイルが噴き出しそら~もぅサイッ~ヤ(ア)クでした。。。(泣)

青かった時代の失恋くらい思い出したくもありませんww

というわけで自身で交換される方もお気をつけて行ってくださいね。

 

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